また「反原発なら筋道やロジックは何でもいい、どうでもいい」としか思えないマスゴミの旗手、毎日さんが以下のような記事を(詳しくは後述)。
大飯原発:再稼働決定に周辺住民 割れる声(毎日さん 2012年06月16日 11時53分(最終更新 06月16日 14時56分))
昨年、あんぽ柿から暫定規制値を超える放射性セシウムを検出し、県から生産自粛を求められた同県伊達市の柿生産農家、宍戸里司さん(60)は「長年かけて築いた名産を奪われた。安全確認が十分でない中の再稼働はおかしい」と話した。
長野県白馬村で避難生活を送っている福島県大熊町の無職、木村紀夫さん(47)は「政府や電力会社は安全と繰り返すが、その具体的根拠は示されず、(大飯原発に)福島と同じレベルの津波が来たら本当に耐えられるのか不安だ。再稼働せず、夏の電力需要のピークを節電で乗り切れば、生活習慣を見直すきっかけにもなったのに」と残念がった。
一方、福島県いわき市で避難生活を続ける元東電社員で楢葉町議の安島琢郎さん(72)は「安定的な電力供給を維持するためには、夏場のピーク時の原発稼働は仕方ない。ただ、本格的な再稼働は原子力規制庁が発足して万全な安全対策が取られてからだ」と注文を付ける。また、同県郡山市に避難する双葉町の無職、天野正篤さん(74)も「関西経済への影響や日本全体の産業空洞化への懸念を考えると再稼働は公平な判断」と話した。【深津誠、袴田貴行】
福島県民や近隣の市町村民が、福島の原発事故で経済的・精神的な被害をこうむったことと、そういう福島県民や近隣の市町村民が、関西電力大飯原発の再稼働について意見を言える筋合いにあるかどうかは、論理的には全く無関係である。そこには「感情」、しかも最もきな臭いたぐいの「怨念」レベルの、ドロドロとした
「おれたちこそが被害者だ感情」
しか存在しない。したがって、上記のような記事は、取材そのものが無意味な記事である。大飯原発は関西電力の管轄であり、福島第一原発や福島県は関西電力の管轄でもなければ、大飯原発が仮に事故を起こしたときの、想定される被害地域でもない。したがって、大飯原発再稼働について、福島県民に取材すること自体が「筋違い」なのだ。
もっと詳しく書こうか。福島第一原発事故による「被害」というのは、少なくとも人命は一人も奪われていないし、急性放射線被曝による被害者も一人も出ていない。出てきているのは、根拠もなく
「セシウムは危険だ!1マイクロシーベルトでも危険だ!1ベクレルでも危険だ!」
と騒ぎ立てる「放射脳」な人々と、それに煽られ、法律的には何も問題がなかった
「緊急時には年間100ミリシーベルトまでの被曝は問題ない」
というラインを勝手に引き下げ、
「年間20ミリシーベルト以上の被曝地域は国が『除染』」
などと、放射脳な人たちにおもねるように「補償」を垂れ流しにしている日本政府のヘタレな姿勢である。
昨日、一昨日と論じた庭山由紀問題にも通じるが、政府などの「公的機関」や議員・公務員などの「公人」が、統一的な「基準」を作ると、必然的に
「逆にそのラインを越えたら『危険』だと公的機関が認めている」
と解釈される余地を残してしまうのだ。実際に、暫定規制値をかなり厳しいラインに定めても、それを越えたらやれ出荷停止だ!やれこの地区は危険だ!と騒ぐ「放射脳」な人たちは後を絶たない。あの庭山由紀も、他の地域と全く変わらないくらいの放射線量しかない群馬県桐生市を、勝手に
「放射能汚染地域」
と意味づけし、それをツイッターの形で不特定多数に吹聴する始末だ。
こうして見ていくと、福島県のほとんどの国民は、放射線や放射性物質そのものではなく、「放射線や放射性物質に関する言説」に苦しめられている、すなわち、「風評被害」に苦しんでいるだけなのだ。
したがって、福島県で自分を「放射線の被害者だ」と思っている人々が、その「被害者感覚」をテコに、自分の居住地域とは全く関連がない、関西電力管内の、福井県大飯原発再稼働に関して、
「福島がこんなに苦しんでいるのに」
という「感情」を、「根拠」として何かを語る論理は全く存在し得ないのである。そこに論理が存在するとすれば、大飯原発が福島県民に、直接の関係が生じる重大事故が起こる可能性が、無視し得ないほど存在する場合なのだが、ここまで読んでいただいた読者にはもうおわかりであろう、福井県の原発が仮に事故を起こすとして、それが福島県民にまで影響を及ぼすほどの事故であったなら、それはもう「日本終了」と言ってもいいレベルの事故である。そんな規模の事故を心配するくらいなら、富山県や岐阜県などの、福井県により近い地域の「住民の生の声」を取材する方が、よほど「筋が通った取材」となるのだ。
でだ。尖閣諸島問題に関しては、東京都が買うことを申し出たり、そのための寄付を募ることを
「筋違いだ」
と理性的な大人ぶって賢しげに社説などで語っていた毎日さん(や朝日さん)が、この問題に関しては、ミソもクソも一緒にと言わんばかりに、大飯原発再稼働に関して、福島県民に意見なり感想なりを聞くことを、
「筋違いだ」
という「同じ論理」だと新聞社内部で判断できない、そのダブルスタンダードぶり、頭の悪さは、一体どこからやってくるのだろうか?
毎日さんって、ホントに、救いようのないバカなの???